木の温もりや草木の香り。豊かな自然には人々の心を癒し、子どもたちの成長を手助けする力があります。えんりっとは、自然体験活動指導者の資格を持つお母さん方が苫小牧市の自然を守りながら、子どもが自然とふれあえる場をさまざまな形で提供しています。
皆さんは日頃、自然とふれあっていますか? 自然とのふれあいは、子どもたちを伸びやかに、健やかに育み、大人の心にも穏やかさや安らぎを与えてくれます。私たちは、そんな自然を親子で楽しめるプログラムを企画している現役のお母さんたちのコミュニティです。「えんりっと(ENLIT)」という名前は、「Enjoy Nature Life In Tomakomai」の頭文字を取ったもので、その名の通り苫小牧を拠点に活動しています。コミュニティを発足したのは3年前。育児に役立つかもしれないと自然体験活動指導者を養成する講習を受けた際に、同じように子育て中のお母さんたちと出会ったのがきっかけでした。皆、「子どもが小さくて働けない」と悩んでいたのですが、「お母さん同士なら子どもを預け合って活躍することができるのでは?」と思い、取得した自然体験活動指導者の資格を生かせる活動を始めました。現在は苫小牧市内や近郊で行われている自然体験活動の現場でお手伝いをさせていただきながら、苫小牧市のイコロの森で年7回、クラフト講座を開催。葉っぱをスタンプにしてエコバッグを作ったり、間伐材でスプーンなどのカトラリーを作ったり、さまざまな自然体験プログラムを企画していて、イコロの森の一部では子どもたちが自由に遊べる「森のようちえん」も運営しています。お互いに子どもを預け合えるから無理なく活動できて、何より子育て中だからこそ子どもにやらせたいことを企画できる。そこが私たちの強みだと思います。今後は親子だけでなく、高齢者と子どもが交流できる場も企画していけたらと思っています。
自然とふれあえる場は外だけじゃない!
小中学校や団体・企業に出向いてクラフトの出前講座も行っています。
えんりっとでは、小中学校の親子学級レクをはじめ、町内会や企業のイベントなどへの出前講座も実施。木の枝や松ぼっくりでフォトフレームをデコレーションしたり、自然素材を使ったクラフト講座は子どもだけでなく、親にも好評で「途中からお母さんの方が夢中になることもよくあります」と笑う二瓶さん。今年からは厚真町で親子対象の生涯学習講座を受け持つことにもなったといい、その活動の幅は大きな広がりを見せています。