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・活動頻度/夏場はほぼ毎週
・年齢層/20〜50代
・参加資格/小樽が大好きであれば、特に条件はなし。年会費1人1,000円(学生は無料)
小樽のご当地グルメ「小樽あんかけ焼そば」のルーツは、JR小樽駅近くにあった「中華料理 梅月」で昭和30年代に提供していた「五目あんかけ焼そば」にあるという。現在は中華料理店をはじめ、喫茶店、居酒屋など市内100店舗で食べることができ、その多くはよく焼いた麺に固めのあんを合わせるスタイル。だが、厳密な決まりはなく、店舗ごとに工夫を凝らしている。 そんな食を通して全国に小樽を知ってもらおうと、2011年に市内約30の飲食店で結成されたのが「小樽あんかけ焼そばPR委員会」だ。その活動の場としてB-1グランプリを目標にしたが、提供店の団体では参加資格がなかったため、翌年、市民団体の「小樽あんかけ焼そば親衛隊」が活動を引き継ぎ、提供店は協力店としてサポート役となっている。両者が作り上げた「あんかけ焼そば」は野菜の甘みとうま味が凝縮し たあんと香ばしく焼き上げた麺が絡み、コクがありながらも優しい味わい。そのおいしさが評判を呼び、今では年間約30のイベントへの出展依頼があるという。隊長の坂田理さんによると「食べて楽しんでもらえるよう、開催地や参加者の年齢などに合わせて味の濃さを変えています」。 とはいえ親衛隊の目的はあんかけ焼そばの販売や普及ではなく、あくまでも小樽の街を知ってもらうこと。そこで出展の際は、小樽運河やガラスなど小樽にちなんだ手作りディスプレイでブースを彩ったり、ほかの 特産品のPRも忘れない。「おかげさまでB-1グランプリにも入賞でき、少しずつ小樽の街にも興味を持ってもらえるようになったと思います。でもまだまだですので、ぜひ皆さんも一緒に小樽あんかけ焼そばを作って、小樽の魅力を発信していきましょう」。
野菜たっぷりで麺もモチモチ。醤油ベースで優しい味わいの「小樽あんかけ焼そば」を、夢中で頬張る参加者たち