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・活動頻度/依頼を受けて、毎月ワークショップを開催。不定期で自主開催のワークショップもあり
・メンバー数/8名
・参加費&参加資格/講座やイベントによって異なります
包む、敷く、結ぶことで、さまざまな形に姿を変える風呂敷。日本に昔から伝わる文化の素晴らしさ・万能性に今、熱い注目が集まっている。 そんな風呂敷の使い方を指導するのは、札幌を拠点に風呂敷や手ぬぐいを使ったアイデア育児を伝える主婦グループ「結び屋ゆいく」だ。「風呂敷があれば、重いママのバッグの荷物と、育児の負担が軽くなることを知ってほしい」と、2014年に代表の智田さくらさんが会を発足。自身の実体験をもとに、風呂敷活用術を伝える活動を開始した。その後、志を共にする“ゆいく先生”が8人に増え、現在まで90以上もの講座を開催。その受講者は千人を超えるという。
取材当日は、メンバーの中から、栗田ゆきさんと齋藤のりこさんが講師役として登場。ワークショップに集まった約15人のママとその子どもたちが、目の前に用意された風呂敷を使って、基本の結び方やアレンジの仕方を教わった。 「風呂敷の角を持って、横一文字になる真結びからやってみましょう!」「あ、できた!」「ちょっと待って!」。風呂敷を手にした参加者たちの笑顔や笑い声で、会場は一気ににぎやかに。さらに、エコバッグ結びや丸いものを包む“スイカ包み”、抱っこひもや授乳ケープなど子育てに役立つ包み方・結び方を解説しながら、合間に風呂敷の大きさや素材についての豆知識も教わった。「講座が終わる頃には『できた!』という達成感で、みんながスッキリとした笑顔になってくれるのが喜びです」と話す智田さん。栗田さんも「風呂敷を手にした参加者の表情が、みるみるうちに変わっていくんです。大人も子どもも楽しそうにしていると、やりがいを感じますね」と喜ぶ。 以前は風呂敷を一枚も持っていなかったという若いママたちだが、講座後には「今では必ずママバッグに風呂敷が一枚以上入っています」「真結びと解き方を教わったことに感動して、すぐ夫にも教えてしまいました」「ママ友にも、風呂敷を勧めまくっています!」など、魅力と便利さにハマる人も多いという。「私たち母親世代が風呂敷を使うことによって、子どもたちや、次の世代にも日本の知恵と技を伝え残していきたいです」と智田さん。 近ごろはほぼ毎月、行政や企業、保育園や小学校、大学など、幅広い講座依頼に対応している。また、子育て情報誌「結育(ゆいく)」を自主制作・発行しており、現在はクラウドファンディングで調達した資金で、第二弾を制作中。発行は6月22日(木)、1万部を全国に無料配布する予定だ。4月以降のイベントや自主開催日はまだ未定だが、「コミュニティのWebやSNSで情報を発信しているので、随時確認してください」と教えてくれた智田さん。子育て中ならずとも、何かと便利な風呂敷活用術、あなたも目からウロコの結び方を知って、風呂敷ライフを始めてみてはいかがだろうか。
”赤ちゃん巻き“(右上)やいろいろな風呂敷バッグの作り方をマスターして、参加者もみんな大満足。「早速実践してみます!」